『真珠のお話 その1 古代人の想像力に乾杯!』
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『真珠のお話 その1 古代人の想像力に乾杯!』
さて、皆さんは、真珠がどうしてできるのかご存じでしょうか?
真珠の歴史は約5千年といわれ、
三大宝石とともに、最も歴史ある宝石の1つです。
地面を掘れば手に入る他の宝石とちがって、
真珠はどこでどのように創られるのか、全くの謎だったようです。
そのため、古代の人々は、様々な想像をしていました。
例えば、古代インドでは、
「真珠は、ヒキガエルの額に生成される。」と考えられていました。
その他にも、
「真珠は、ココナッツの中にできる。」 byマレーシア
「真珠は、竜の頭のなかにできる。」 by中国
等、様々な逸話があって、お国柄も出てて、楽しいですね。
その後、どうも海から来ているようだぞ。
ということで、
「真珠は、海の中のきらきら光る成分(海藻?)が、長い年月の間に固まってできたものである。」や「真珠は、人魚の涙である。」等の考えが生まれました。
これと近い考え方で、私が最も気に入っているものは、
「真珠は、美の女神ビーナスが誕生した時に、彼女からしたたり落ちた滴である。」です。
有名なボッティチェリの「ビーナスの誕生」では、
ビーナスは貝の中に立っています。
まるで、ビーナス自身が真珠のようです。
ここで、やっと貝まで辿り着きました。
そうです。真珠は貝の中で創られるのです。
それが分かってからは、
「雷の力で貝の中に真珠が創造される。」
「月の滴が貝の中で固まったものが真珠である。」
というように考えられました。
満月の夜に、海水面まで上昇してきた貝が、口をぱかっと開けたときに、
月から滴が落ちてくる。
なんて、美しくも楽しい光景を、想像してしまいます。
その後、科学の進歩とともに、
真珠のできるメカニズムがやっと解明されました。
では、正解の発表です。
真珠の中には、「外套膜」と呼ばれる臓器があります。
これは、貝殻のすぐ内側にあるビロビロした部分です。
各臓器には、それぞれの役割がありますが、
「外套膜」のお仕事は、「貝殻をつくる」です。
この外套膜が、何かのはずみで、
貝の体内に入り込んでしまうことがあります。
例えば、外部から入ってきた砂粒等の異物が、外套膜を破り、
その切れっぱしとともに体内に侵入するといったように。
そうやって、貝の体内に入った外套膜は、
ここでも貝殻をつくる仕事を続けます。働きものですね。
そうしてできたのが「真珠」です。
つまり「真珠」は、貝の体内にできた貝殻ということになります。
人間でいうと、胆石のようなものです。
私の友人に、胆石の手術を受けた人がいて、そのとき摘出した胆石を、
「私の作った真珠」といって見せてくれたことがあります。
もちろん全く美しくありませんでした。
アクシデントの結果、あんなに美しい真珠をつくるなんて、貝はすごいですね。
そして、この真実にたどり着くまでに生まれた様々な仮説。
人間の想像力も本当にすばらしいですね。