街の宝石店や書物では得られない、本物のジュエリーについてお話しいたます。
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ご相談No.0141の答
見た目だけで判断するというのは、なかな難しいのですが、
青色の宝石のといっても、それぞれの宝石においては、
① 化学組成が異なる → 硬度等の物理的特性が異なる
② 着色原因が異なる → 青色の雰囲気が異なる
例えば、質問者さんが挙げた4つの宝石でいうと、
ブルーサファイアやスピネルは硬度が高いので、「てり」が良いです。
タンザナイトだけは、着色原因が異なるので、紫味が強い異質な青色。
他の宝石の青色は、いずれも鉄(Fe)に関係しているので、
似たような色になりますが、
ブルーサファイアにはチタン(Ti)が含まれるので、鮮やかです。
アイオライトは、多色性が強いので、ガードル方向から見ると無色に見えます。
などなど・・・
でも、もちろん確実な鑑別方法ではありません。
この4つの宝石については、「二色鏡」という鑑別道具を使用すると、
簡単に完璧に見分けることができますよ。
『名画の中の宝石』
私は寒いのがとても苦手で、断然暑い方が得意です。
将来は、常夏の国で暮らしたいと思っています。
そんなわけで、この週末は、家で読書をして過ごしました。
読んだのは、北森鴻氏の「孔雀狂想曲」。
明治期の日本画家による名画が盗まれた。
犯人は逃走の際に怪我を負い、絵画が血で汚れてしまった可能性が…。
この日本画家は、別名「緑の画家」と呼ばれるほど、緑色を多用することで有名。
汚れた絵の修復のために、犯人はマラカイト(孔雀石)を採掘しに国内某所に赴き、
先を読んで張り込んでいた警察に見事に逮捕されるというお話。
(簡単に書きましたが、もっともっと複線があって、とても面白いお話でした。)
それで、思い出しました。
長い歴史の中で、宝石は装飾品としてだけではなく、
医薬品として、時には絵具としても活用されていたことを。
12月の誕生石である「ラピスラズリ」も美しい青色の絵具
「ウルトラマリン」の原料でした。
現在は、この絵具も合成されるようになりましたが、
昔は相当高価なものだったようですね。
何といっても、本物の宝石を磨り潰して作るわけですから。
「ウルトラマリン」とは、「海を越える」という意味だそうです。
ヨーロッパから見ると、当時はアフガニスタンで産出されたラピスラズリが、
海を越えて運ばれてきたことから、このように呼ばれたそうです。
当然、画家にとっては、めったに使用することのできない貴重な絵具。
宗教的な壁画(マリア様の衣装)をはじめ、絵画の重要な部分にのみ使われていたようです。
フェルメールの「青いターバンの少女」に使用されているのも、このウルトラマリン。
何年経っても褪せない美しい青色ですよね。
ちなみにこの作品「真珠の耳飾りの女」というタイトルで、映画にもなりました。
モデルになった少女は、フェルメールに絵具の準備係を任命されて、
絵具の作り方を教えてもらいますが、青色の絵具だけは触らせてもらえなかった。
というシーンがありました。
名画の中にも、宝石がいる。素敵ですね。
『12月の誕生石 新メンバーをご紹介』
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『12月の誕生石 新メンバーをご紹介』
12月の誕生石といえば、トルコ石とラピスラズリ。
そして、もう1石あることをご存知でしたか?
それは、「タンザナイト」です。
正式名は、ブルーゾイサイト。
その研究に貢献したオーストリアの自然科学者Baron von Zoisに因んで名付けられました。ゾイサイトは、その昔、不透明のものしか知られていませんでした。
大部分は黒っぽい石で、中にピンク色の「チューライト」や、緑色の「アニョライト」がありましたが、透明石ではないので、もっぱら彫刻等の材料だったようです。
ところが、1960年代後半になって、タンザニアで青色~紫色透明のゾイサイトの採掘が始まりました。このブルーのゾイサイトを、「タンザニアの夜」という意味を込めて、ティファニー社が「タンザナイト」と命名、1967年に全世界にプロモーションしました。
こうして、タンザナイトは一躍新宝石として宝石界にデビュー。
4大宝石が5千年の歴史を持つことを考えると、
タンザナイトは宝石の中では、まだまだ駆け出しの新人になります。
その名の通り、キリマンジャロの夕日の沈んだ後の夜空を思わせる、紫がかった青色は、日本人にとっても、大変好ましい色のようです。
ティファニー社のプロモーションも手伝って、全世界的に大変人気の高い宝石です。
発見された当時は、毎年価格が高揚していましたが、最近では安定したようですね。
私がまだ20代の頃、
「あなたの生まれた年に発見された宝石なのよ。」
といって、タンザナイトを見せてもらいました。
そうです。私は、1967年生まれなのです。
その頃、自分の生まれた年のワインを記念日に購入するのが流行っていました(ロンバケ参照)。
自分と同じ歴史を持つ宝石と知って、すぐに購入してしまいました。
でも、この気持ち、分かっていただけますよね?
全国の1967年生まれの方、
まだお持ちでないのなら、是非タンザナイトを。
1967年生まれでない方も、宝石界の新人(アラフォーだけど)を応援してあげて下さいね。
『トルコ石のそっくりさんたち』
トルコ石は、古くから「旅の守護石」として大切にされてきたことは、以前に書きました(8月の日記「旅のお供にトルコ石」を是非ご覧下さい。)ので、今回は別のお話を。
トルコ石は、大変「ニセモノ」の多い宝石です。
そして、その見分け方が大変難しい宝石です。
「ニセモノ」という言い方は、少し乱暴でしたが、トルコ石のようだけどトルコ石ではないものに、どんなものがあるのかをご紹介したいと思います。
○ 模造石
ただ外観が似ているだけの真っ赤な「ニセモノ」。その正体は、ガラスかプラスチックです。夏になると良くアクセサリーショップで見かけるようになります。
○ 類似石
ハウライトやマグネサイトといった天然石がトルコ石色に染められて販売されています。パワーストーンのショップ等で見かけることがあります。
○ 合成石
人間が作ったトルコ石ですが、厳密にいうと合成石(人間が作った宝石で天然石と全く同じ化学的・物理的特性を持つもの)ではありません。これは、トルコ石の粉を樹脂等で固めたもので、一般に「再生トルコ石」と呼ばれています。
その他に、「処理石」と呼ばれるものもあります。
これは、天然のトルコ石に研磨・カット以外の人工的な手を加えたものです。
具体的には、透明材の樹脂含浸処理、着色材の含浸処理、化学処理があります。
トルコ石には間違いないのですが、未処理のトルコ石と処理されたトルコ石とでは、
見た目が同じ美しさであっても、希少性が異なるので、当然価値も異なります。
さっとこんな感じです。沢山あるでしょう?
さて、問題の見分け方ですが、トルコ石はルーペや顕微鏡で観察すると、独特の表面構造が観察されます。処理の判断には、分析機器が必要な場合もあります。
プロであれば判断できるのですが、訓練を受けていない方が、お店で判断するのは、まず難しいですね。
では、どうすれば良いのか?
信用のできるお店の信頼できるジュエラーからお買い求め下さいね。