街の宝石店や書物では得られない、本物のジュエリーについてお話しいたます。
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『女心と秋の空とオパール』
10月に入ってもまだまだ夏の陽気。
と思っていたら、下旬に入って急に寒くなってきました。
そういえば今年の秋は、随分久しぶりに大型台風が日本に上陸しましたね。
「女心と秋の空」
うつろいやすい例えとして使われるように、
変わりやすい秋の天候にふさわしく、10月の誕生石は「オパール」です。
オパールの語源は、サンスクリット語の「宝の石」で、まさに宝石の代名詞。
古代から、世界中で長く愛されてきた宝石です。
日本にも、明治の文明開化とともに登場し、以来、日本人の心をがっちりと掴んでしまいました。
オパールの魅力は、何といっても、虹色に輝くプレイ・オヴ・カラー。
プリニウスも「博物誌」の中で、
「最も貴重な宝石の素晴らしい諸性質を合わせ持っていて、
それは他のどの宝石より増して優れている。カーバンクルより柔らかい焔と、
アメシストの紫色の輝き、エメラルドの海のような緑色が絶妙に調和している。」
と大絶賛しています。
光によって、見る角度によって、気まぐれにその表情を変える。
でも、とても魅力的で、眼が離せない。
そんなオパールの宝石言葉は「無邪気」。
ぴったりだとは思いませんか?
何だか、やっぱり「女心」のようですね。
だけど注意が必要です。
オパールはとても乾燥に弱い宝石です。
人の肌に触れさせておくことで、適度な潤いを与えることができますが、
放ったらかしにしていると、ひび割れてしまうことがあります。
だから、いつも愛情をかけて、側において、肌に触れてあげなければなりません。
これも、やはり「女心」みたい?
十分に愛情を込めて、大切に扱いたい宝石です。
『ジュエリーの源流を探る』
タイに行ってきました。
これは、学生を引率しての研修旅行です。
テーマは、「ジュエリーの源流を探る」。
ジュエリーショップで、魅力的な輝きを発しているジュエリー。
このジュエリーはどこからやってきたのか。
誰の手を渡ってきたのか。
それを実際に自分の眼でみよう!という研修です。
鉱山(採掘現場) → 研磨工場 →
加工工場(加熱処理工場) → 鉱山近くのフリーマーケット →
ジュエリーメーカー(デザイン室&クラフト) → バンコク国際宝飾展
という順で、地球から贈り物である宝石の原石から、
ジュエリーになるまでの過程を見ていくのです。
毎年、学生を引率しているのですが、皆、とても興奮しています。
私も何度行っても楽しいですね。
一番の感動は、やはり鉱山でしょうか。
鉱山といっても山ではなく、広大な赤土の荒野です。
ミャンマーやスリランカとは異なり、タイでは機械化が進んでいるので、
ブルドーザーで24時間体制で採掘が行われています。
そうやって集めた土の中から、宝石と呼べるものは、1日に数個しか出てきません。
ぽっかり空いた大きな穴の淵に立つと、
宝石の希少性が、本当に実感できます。
地球の中にある小さな宝石。
私たちが手に取るまでの長い長い時間。
宝石はどんなことを思って眠っているのでしょうか。
手に取られた宝石は、多くの人の手を渡って、
ジュエリーショップに並ぶのです。
大切にしたいものですね。
『日本産の宝石』
日本では、全く宝石が産出しない。と思っている方も多いのですが、
実際には、アクアマリンやサファイア、なんとルビーだって産出するのです。
とはいっても、ジュエリーに使用できるような品質の高い宝石はほとんど見つかりませんけどね。
そのことを十分にご理解いただくと、
宝石採掘が体験できるところは、日本中のいたるところにあります。
私も、茨城県の山ノ尾に「ガーネット」を採掘しにいったことがあります。
山の中に分け入って、岩をハンマーで砕きながら、探しました。
岩の中から顔を出したガーネットの結晶は、とても美しく見えて、大感激したのですが、翌日、採掘してきたものを改めて取り出してみると、ただの黒い塊にしか見えませんでした。
今も大切に保管していますが、
ジュエリーになることは一生ないと思います(*^^*)。
そんな中、世界でも大変希少性の高い宝石が日本で産出されたことが、大きな話題となりました。
オパールと同じように七色に輝く、なかなか美しい宝石です。
正真正銘の日本産。奈良県天川村の「レインボーガーネット」です。
ガーネットは、色々な種類があるのですが、これは、デマントイドガーネットと同じアンドラダイトガーネットになります。
宝石の採掘は、是非一度体験してみると良いと思います。
宝石の希少性や、地球の力の偉大さを、身を持って体感することができますよ。
『宝石の強さ』
「宝石」と呼ばれるためには、3つの条件が必要です。
「美しさ」、「稀少性」、「耐久性」。
美しくなければ宝石とはいえません。
また、どんなに美しくでも、道で簡単に拾えるような石は、やはり、宝石ではありません。
そして、最後の「耐久性」。
簡単に壊れたりしないその「強さ」も宝石にとって大切な条件の1つになります。
しかし、この「強さ」ですが、何を持って強いとするのかは大変難しいところです。
例えば、ダイヤモンドは地球上でもっとも硬い物質と言われていますが、
ハンマー等で強くたたくと、簡単に割れてしまいます。
一方、翡翠は、簡単に割ることができず、このような外部からの衝撃に対しては、
ダイヤモンドを凌ぎ、宝石の中で一番の強さを誇ります。
つまり、別の視点から見ると、「ダイヤモンド」も「翡翠」も、最も強い宝石となるわけです。西洋が、ダイヤモンドの珍重したのに対し、東洋は翡翠を珍重しました。
西と東で、強さに対する認識が異なるのかもしれません。
なかなか興味深いと思いませんか?
さて、この翡翠。
強さの秘密は、繊維状の結晶がからみあって集合しているその構造です。
しかし、モース硬度(ひっかきに対する強さ)は、あまり高くありません。
そのため、彫刻が施しやすく、古くから様々な彫刻品が創られてきました。
彫刻された翡翠は、その形によって目的別の護符として使用されてきました。
中国の翡翠マーケットを訪れると、本当に沢山の形の翡翠が売っています。
私も翡翠の置物を購入しました。
あまり可愛いとはいえない容貌です。
全身が鱗のようなもので覆われていて、足が3本しかない、想像上の生物です。
お店の方に、この生物の名前を書いてもらったのですが、その紙を失くしてしまって…
ともかく、金運を呼び込むお守りだそうです。
良く見ると、お金の上にしっかりと乗っかっています。
お財布の中に入れておくと、お金が貯まるといわれて、欲張って大きなものを
買ってしまったら、私のお財布の中には入りませんでした。残念!
その他にも、「こうもり」は全般的に幸運のお守り。
「蝶々」は恋愛運、「桃」は長寿、二人の人物が彫刻されているのは友情の証等、
様々な意味があるようです。
そうそう、「笏」の形の翡翠を持っていると、人や物事が自分の思い通りに
運ぶようになるそうで、古くは権力者が、現在では、政治家の方々が好んで
持っているそうです。
先日の衆院議員選挙でも、
候補者の皆さんも「笏」の翡翠をお持ちになっていたのかもしれませんね。